女優さんである石田ゆり子さんの文庫本。
日記エッセイの中に、
とても素敵な日記があるんですが、
今日はそちらをご紹介します。
結局みんな、
どんな人も「太陽」でしか動かない。
人を変えることなんてできない。
私の体は、私の意思でしか動かない。
それと同じことだ。
日々を慌ただしく過ごしていても、
ほとんどの日々を私は自分のベッドで目覚め、眠る。
朝は動物たちにごはんをあげて、
植物たちの育ち具合を見て、
シャワーを浴びる。
同じ景色を毎日見ている。
だけど、自分の気持ち次第で、
いくらでも景色は変わる。
変わって見える。
急に生き生きと幸せいっぱいに見える。
東京の景色や、時間の流れ。
反対に、何もかも暗く思えるときも、
もちろんある。
いつも思うのは、
人は自分の見たいように景色を見るということ。
いつも文句ばかり言っている人はそんなふうにしか世の中が見えないのでしょう。
心ない言葉に傷つくときも、
どうも、どう考えても理不尽なことも、
ちょっと視点を変えてみると必ず心の中に風を通すことのできる道のようなものがある。
それに気づいていたいと、いつも思う。
自分の見方で景色が変わるのなら、
明るいほうへ、明るいほうへと変えたい。
楽しいことは口に出して言おう。
嘘はなるべく、つかない。
気持ちをきちんと言葉で伝えよう。
人の気持ちを自分のことのように感じることができたら、どんなにいいだろう。
どんなときも、少しだけ相手の気持ちを思いやることができたら、
どんなに世界は変わるだろう。
[旅と小鳥と金木犀 石田ゆり子 より]
石田ゆり子さんの日記エッセイは
とても温かく、
大切なことを忘れないように思い出させてくれます。
とてもオススメです。ぜひ(*^^*)